concrete5 Version 8.0.0 独断と偏見の目玉新機能の紹介

Katz Ueno
Katz Ueno

2016年アドベントカレンダー第1弾は、もうすぐに迫った version 8.0.0 の新機能を紹介します。

こんにちは、Katz です。今年も、 concrete5 アドベントカレンダーが始まりました。 IT コミュニティが特定のトピックで、12月1日から25日まで、日めくりでリレーブログを行うというイベント。

concrete5 のアドベントカレンダーも3年目に入りました。

トップバッターを勤めさせていただきます。 concrete5 日本コミュニティリーダーの Katz です。

 

最初の Advent Calendar は、RC2 (Release Candidate / 製品評価版 2) がリリースされ、バグ取り真っ最中の、新メジャーバージョン、8.0.0 の目玉となる新機能を紹介していきます。

 

エンタープライズ CMS としてより進化する concrete5

concrete5 は、5.7.5.9 までは、concrete5 の「5」がバージョンの一部として表記されていましたが、この version 8 からは、「5」がバージョン番号から外れることになりました。

元々 concrete5 は、有償 CMS であった頃は「Concrete CMS」という名前でした。その Concrete CMS の5つ目のバージョンが、concrete5 であり、無料オープンソースとなったバージョンでした。(詳細の歴史はこちら

concrete5 は、5.6 から 5.7 にバージョンアップを行った際、進化するために、後方互換性をなくすという苦渋の決断を行いました。すごくリスクの高い決断ではあったものの、その御蔭で、様々な機能を迅速に取り入れることができるようになりました。

その成果が、この Version 8 に込められていると言っても過言ではありません。

元々から、エンタープライズ向け商用 CMS として作られてきた concrete5 は、小さなウェブサイトから、グローバル企業向けの大規模なウェブサイトまで対応する ECMS (エンタープライズ CMS) として、飛躍することになるでしょう。

 

concrete5 Version 8.0.0 独断と偏見の目玉新機能の紹介

それでは、concrete5 V 8.0.0 の新機能の紹介です。

 

1. 刷新されたインストール画面

concrete5 のインストール画面がより洗練されたデザインになり、最初から入力できるオプションが増えました。

 

サイト運営をワクワクさせてくれるような細かい雰囲気作りにも力を入れていることがわかります。

 

 

 

2. リレーショナルデータベース「Express オブジェクト」

なんといっても、V8.0.0 からの目玉は、Express オブジェクトです。

concrete5 でリレーショナルデータベースコアの機能として内蔵されました。

リリースされたばかりなので、専門的な知識を有している人しか使えないですが、今後は、この Express オブジェクトを活用したアドオンなどの登場も期待できます。

 

 

リレーショナルデータベースとは、国内では、Microsoft Access、 FileMaker、サイボウズの Kintone などが有名です。(おまけ話で、私も12年ほど前に FileMaker で、カリフォルニア州立大の映画学部機材室のカメラ機材貸出チェックアウトシステムを作ったりしていました。)

簡単に言うと、お店の商品データベースや売上管理、食べログのような口コミサイト、不動産サイト、ポータルサイトをはじめとするサービスサイトを制作することが可能になったのです。

 

まだ、Express オブジェクトは始まったばかりです。アドオン開発者も Express を使ったアドオン (or アプリケーション) を開発してくるかもしれません。オープンソースの良いところは、ソースコードが公開され、広がっていくことが強みです。

 

 

 

3. ファイルマネージャーが進化!フォルダ機能や使用状況機能

concrete5 のファイルマネージャーも進化しました。今までの機能に加えて、フォルダー機能が加わったのです。これで、フォルダで整理することが可能になりました。

 

そして、自動実行ジョブの「統計トラッカー更新」ジョブを CRON などで定期的に実行すると、

ファイルやスタックがサイトのどこで利用されているかリストで知らせてくれるようになります!ファイルマネージャーに訪問し、右クリックでメニューを開くと「使用状況」というメニューが!

 

そこから、ファイルがどこで使用されているか使用状況をリストで見ることが出来ます。

 

concrete5 は同名のファイルを幾つもアップロードできたので、実際、どのファイルがどのページに使われていることを判別するのは非常に難しいことでしたが、これで、安心ですね。

 

V8.0.0 RC2 では、ファイルマネージャーのメニューは右クリックで開くようになっています。コミュニティでは議論中ですが、今までの左クリックに慣れている方はお気をつけください。

 

4. スケジュール公開、バージョンスケジュール公開機能

そして、待望の機能がやってきました。ページのスケジュール公開機能です。しかも、下書きのページをスケジュールどおりに公開するのだけではなく、公開済みのページの変更し、すぐに新しいバージョンを公開するのではなく、時間を待ってスケジュール公開をすることが可能です。

 

5. スタックにもフォルダ機能

スタックの機能にもフォルダが作れるようになりました。

これで、スタックが巨大になってしまう人でも安心して使えることになるでしょう。

 

 

6. かゆい所に手が届く、「サイト属性」

サイト属性が登録できるようになりました。

現在、サイトには、サイト名や favicon などは登録できましたが、何か追加でサイト全体に共通した情報を登録する箇所はありませんでした。それがサイト属性です。

テンプレート実装などのカスタマイズが必要になってきたり、関連するアドオンのリリースを待つ必要がありますが、より可能性を高めることができそうな機能です。

 

7. 多言語機能の向上

多言語機能の向上も図られました。

また、今度から、インストール時で、デフォルト言語設定をする必要があります。

 

8. その他細かい機能追加

その他にも concrete5 V8.0.0 では様々な細かい機能が追加されています。

  • 管理画面の通知関係を新しくなった Welcome 画面で確認
  • 新しいテキストエディタである「CKEditor」を採用
  • グローバルパスワードリセット機能」はサイトの全ユーザーのパスワードをリセットします。
  • システムメールの受信設定を行える「通知センター

などなど、他にもたくさんの細かい追加機能などが取り入れられています。

 

大きなメジャーバージョンアップになるため、サイト移行は要です。

既に 8.0.0 RC2 は試用可能です!今から V8.0.0 のテストを行い、リリースに備えましょう。

 

さて、concrete5 アドベントカレンダー 2016、次は武ちゃん「concrete5 2016の総括」です。