ニュースレター(メールマガジン)を concrete5 でも実現できる、有償アドオン Simple Newsletter のご紹介です。
日本語にほとんど翻訳されていないアドオンですが、そこまで難しくないので英語が苦手な方でも設定できます。
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こんな風に送れます
設定して送信してみると、こんな感じのメールが一斉送信できます。
個別のユーザーに向けて送信するには不向きですが、同じ内容のメールを複数人に一斉送信する場合に便利です。
記事ブロックで利用されている CKEditor で作成できるので、上記のような文章のみだけではなく、画像や表も挿入できたりします。
事前設定
このアドオンを導入後、かんたんな事前設定をする必要があります。
大まかに分けると、
- 一斉送信できる数の設定や、メールに記載する送信元情報などの基本設定
- ニュースレターを配信するメーリングリストの作成
- ニュースレターを購読するページの作成
- ニュースレターを解約するページの作成
以上4つの設定が必要です。3つめと4つめのはニュースレターの購読・解約は同じページでも問題ありません。
以下の手順で設定を進めてみましょう。
1. メーリングリストを作成する
まずは配信するニュースレターのメーリングリストを作成しましょう。
アドオンインストール後、管理画面 > Simple Newsletter > メーリングリスト ページを表示します。
ページ右上にある [+新規] をクリックします。
名前欄にメーリングリスト名を入力して、ページ右下の [保存] をクリックします。このメーリングリスト名は購読者側にも公開されますので、分かりやすい名前を設定しましょう。
メーリングリスト名はあとから変更することも可能です。
2. ニュースレターの購読・解約フォームを設置する
続けて、ニュースレターを購読・解約フォームをページに設置しましょう。設置するブロックは以下の2ブロックです。
新規ページでも、既存ページでも構いません。
まずは「Subscride Form」ブロックを設置しましょう。これはニュースレターの購読フォームです。
ボタンテキストと、ニュースレターを購読する際にチェックしてほしい「利用規約」や「プライバシーポリシー」などを「確認しました」という意味で使うチェックボックスを表示するかどうかを設定します。
※ ここで表示される「利用規約」「プライバシーポリシー」ページへのリンクは、後述の基本設定で設定します。
ほか、CAPTCHA設定も可能です。CAPTCHA機能は concrete5 でも標準で搭載されています。詳しい設定方法はこちら concrete5 のお問い合わせフォームにGooglereCAPTCHAを設置する の解説ブログをぜひご覧ください。
設定が完了したら、ポップアップ右下の [新規] をクリックします。
これで、購読フォームの設定は完成です。
続けて、解約フォームを設置しましょう。「Unsubscride Form」ブロックをページ中に設置します。
解約フォームなので設定内容はシンプルです。ボタン名の設定か、解約フォーム送信時にもCAPTCHAを有効にするかどうかを設定します。
設定が完了したら、ポップアップ右下の [新規] をクリックします。
これで、解約フォームの設定は完成です。(reCAPCHA が表示されていませんが、ページを保存すると表示されるようになります)
これで、購読・解約フォームの設置は完了です。
3. ニュースレターの基本設定をする
管理画面 > Simple Newsletter の設定ページを表示します。
Bulk Size | 一度の処理で送信できるメールの数を設定できます。デフォルトは「25」です。 この設定で、メール送信処理中にタイムアウトしてしまう場合はこの数値を減らすことで解消することがあります。 |
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Legal information | メール末文に表示される発行元を設定できます。 |
Subscription method | 申込方法を設定できます。 Single-Opt-In は、購読ボタンをクリックすると購読者としてすぐ本登録される仕組みです。 Double-Opt-In は、購読ボタンをクリックすると仮登録され、送信されたメール文中に記載されているリンクをクリックすることで本登録される仕組みです。 |
Privacy page | プライバシーポリシーなどが記載されているページを設定できます。 ここで設定したページは、申込みページで表示されます。 |
Terms of use page | 利用規約ページなどが記載されているページを設定できます。 ここで設定したページは、申込みページで表示されます。 |
Unsubscribe page | メーリングリストの購読解除ページを設定できます。 |
Bulk Sizeは特に問題なければ、デフォルトの「25」のままで問題ありません。
Legal infomation を設定します。発行元のサイト名や会社名、もしくは連絡先のメールアドレスを記載するのも良いでしょう。
Subscription method は申込方法です。購読ボタンをクリックするとすぐ本登録される「Single-Opt-In」か、購読ボタンをクリック後、申込者宛に送信されたメール文中にあるメールアドレスをクリックしたときに本登録される「Double-Opt-In」を選択します。
「Double-Opt-In」を選択した場合、申込者には以下のメールが送信されます。
Privacy page、Terms of use page にそれぞれプライバシーポリシーページ、利用規約ページを設定します。
Unsubscribe page には、ニュースレターの購読・解約フォームを設置する で解約フォームを設置したページを設定します。
すべての設定が完了したら、右下の [保存] をクリックします。
実際に送信してみよう
あらかじめ、ニュースレターの購読・解約フォームを設置する で設置した購読フォームに、テスト用のメールアドレスを設定して [購読] をクリックします。
テスト用メールアドレスが 管理画面 > Simple Newsletter > Subscribers の一覧に表示され「Confirmed」列に「はい」が表示されていればOKです。「いいえ」の場合は申込方法の設定で「Double-Opt-In」を設定している場合で、購読確認メールの文中のリンクがクリックできていないので、そちらをクリックしてください。
1. 配信するニュースレターを作成する
管理画面 > Simple Newsletter > Campaign ページを表示します。
ここでは今まで送信したニュースレターの作成日、送信されているかどうか、送信されていた場合は送信日時が確認できます。
ページ右上にある [+新規] をクリックします。
編集ページが表示されます。
「名前」は、Campaign ページの一覧にのみ表示される名称です。分かりやすい名前にしましょう。
「Mailing List」では メーリングリストを作成する で作成した配信したいメーリングリストを選択します。
「件名」「本文」は、メールに実際に表示される部分です。CKEditor で入力できるので、画像の設定や文字装飾も可能です。
設定が完了したら、ページ下の [保存] をクリックします。一時保存の場合も [保存] をクリックしてください。
キャンペーン一覧に作成したニュースレターが表示されます。
この段階では送信されません。再度編集する場合は [編集] を、削除したい場合は [削除] をクリックしてください。
2. ニュースレターを配信する
配信したいニュースレターの [Add to queue] をクリックして送信キューに登録します。
確認ポップアップが表示されますが、ここでキューに登録してしまうと取り消せないので注意してください。
State列が「Queued」と表記が変われば送信キューへの登録が完了です。
続けて、自動実行ジョブの「Send Newsletter」を実行しましょう。concrete5 標準で搭載されている「メール投稿を処理」のジョブではないので、注意してください!
前回の結果欄に「All newsletter campaigns were sent successfully.」と表示されれば送信完了です。
テスト用メールアドレスにニュースレターが配信されているので、確認してみてください。
とても便利なアドオンですが…
ニュースレターを一斉配信する機能としてはとてもかんたんで、ぜひ試してもらいたいのですが、設定していて色々とちらほらと残念な部分もあります。。。
過去に送信したニュースレターの中身が見れない
定型文とかは過去のニュースレターからコピペしたい!と思っても、一度送信キューに登録してしまうと見れなくなるんです。ちょっと不便ですね。
テンプレート用のニュースレターを作成して、それは送信キューに登録しない運用をすればなんとかなりそうです。
管理画面からニュースレター購読ユーザーを追加・削除できない
実際に送信してみよう のところで表示されていた Subscribers 一覧は、購読状況を確認できるだけで購読ユーザーに対して何かすることはできません。
管理者側から購読ユーザーの追加、削除を行う場合は、ニュースレターの購読・解約フォームを設置する のところで設置した購読・解約フォームを使って操作するしかありません。
メーリングリストの送信元アドレスがシステム管理者(admin)のメールアドレスになってる
送信者名は 管理画面 > システムと設定 > Eメール > システムメールアドレス で設定した「デフォルト」の部分が設定されているようなのですが、送信元アドレスはシステム管理者(admin)のメールアドレスになるようです。
システム管理者のメールアドレスが外部に公開して良いもの(no-reply@〜など)であれば大丈夫でしょうけれど、別に設定したい場合はちょっと困りますね。
メーリングリストが削除できない
この記事を作成前にテストで作成したメーリングリストを削除しようとしたところ、ドーンとエラー画面が。
削除ボタンが用意されてるから押したのに…とちょっと残念な気持ちになりました…。
メーリングリスト名は変更できるようなので、そちらで回避しましたがどうにかしてほしいですね。
アドオンを削除しても関連テーブルが削除されない
上記のメーリングリストが削除できなかったので、じゃあアドオンを再インストールしてみようとやってみたのですが、アンインストールしてもDB側のテーブル(データ)が削除されないらしく…再インストールしても初期状態には戻りませんでした。
なので、今回の記事にも「テスト」や「サンプル記事」などの文字がちらほら映ってる形です。
最後に
ちょっと残念なところはありますが、バージョン 1.0.0 ということもあり、今後改善されていくことでしょう。
その点はおいておいても、一斉送信できる魅力は大きいです。
concrete5 でニュースレターを配信したい方はぜひ導入をご検討ください!